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HIV感染からエイズ発症まで

様々な性病の中でもHIV感染が最も恐れられています。
HIV感染によって発症するエイズは、未だに不治の病という病気のイメージが強いからです。
ただ実際はHIVウイルスは非常に弱いウイルスで、人の体内でしか生きる事が出来ず、空気や水に触れるとすぐに死滅してしまいます。
よって一緒に食事をする、トイレやお風呂の共有、軽いキスなど日常生活ではHIV感染しません。

ちなみにHIVが多く含まれているのは血液と精液、膣分泌液、母乳で、唾液や汗、涙は感染に至る量が含まれていません。
HIVウイルスが傷口や粘膜に濃厚に接触する事で感染が成立するので、性的感染と血液感染、母子感染の3つのルートに限られます。
性的感染は性行為、血液感染は輸血や医療現場での針刺し事故、注射器や注射針の使いまわし、母子感染は妊娠中の母親からお腹の中の赤ちゃんへ、または母乳育児が高いリスクとなります。

中でも感染者数が多いのが性的感染です。
HIVを含む精液や膣分泌液、血液などが性行為によって相手の性器や肛門、口などの粘膜や傷口から体内に入り感染します。
ちなみに1回のコンドーム無しの性行為による感染確率は0.1~1%と考えられていますが、クラミジアなど他の性病にかかっている場合は粘膜に炎症を起こしているため、さらに感染確率が上がってしまいます。
また男性同士の性行為は妊娠の可能性が無い事でコンドームの使用率も低く、感染者が激増している要因にもなっています。

HIVは感染力が弱いウイルスだけに、予防法さえしっかり守れば感染を防ぐ事は可能です。
まず大切なのはオーラルセックスを含めた性行為の際は、必ずコンドームをつける事です。
最後の射精する時に急いでつける人もいますが、射精前に出る先走り液にもウイルスが含まれているので感染の危険性があります。
また不特定多数の相手と関係を持つのも、それだけ危険性が高くなります。
そしてもし危険行為を行ったとして後悔する事があるならば、早急に検査を受けた方が賢明です。

HIV感染の検査方法と治療について

HIVの検査は保健所や病院、通販で取り寄せる検査キットなどで行う事が出来ます。
保健所は検査日が決められていますが無料匿名で受けられます。
病院や検査キットで受ける場合は少し費用がかかりますが、自分の好きなタイミングで検査が受けられるメリットがあります。
また毎年12月1日の世界エイズデーでは全国各地でイベントが行われ、無料匿名で受けられる検査も行われているので、気になる事がある人はこの機会に検査を受けてみても良いかもしれません。

注意したいのは検査を受ける時期ですが、不安行為があってからすぐに受けても正しい結果は得られません。
HIV感染後は通常4週間後くらいから血液中でHIVに対する抗体が検出されるようになるので、4週間以内に抗体検査を受けると、本来なら陽性でも陰性と出てしまう事があります。
また抗体が検出される時期も個人差があるので、不安行為から8週間以上経過してから検査を受ける事が推奨されています。

検査を受けて、もし陽性反応が出たらどうしようという不安から、気にはなりつつも検査が受けられない人も多いです。
もちろん陽性反応が出た時はショックですが、早い段階から治療を開始出来るメリットがあります。
抗HIV薬によって体内のウイルス量を上手くコントロールし、エイズ発症を予防したり、遅らせたりする事が可能です。
健康な人と同じように生活する事ができ、早期治療する事で寿命もそれなりに延ばせるようになりました。

抗HIV薬は3~4剤の内服薬を組み合わせて治療します。
この強力な抗ウイルス療法によって、HIVとともに共存していく事が可能になったのですが、抗HIV薬はHIVを体内から完全に排除できる薬ではありません。
そして開始したら一生飲み続けていくことになります。
HIVは一度感染すると完治出来ないという事から、やはり予防法をしっかり守る事が大切なのです。

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